竜送りのイサギは、星野真先生による日本の漫画で、「サンデーうぇぶり」連載中の漫画作品です。
毎月第1、第3日曜日の月2回更新されていて、「少年サンデーS増刊」(毎月25日発売)にも後追いで掲載されています。
竜の首を求めて旅に出かける、まさしく少年誌の冒険活劇という感じでワクワクする漫画作品です。
一巻の週間少年サンデーTV公式トレーラーを見ると、作品の世界観が伝わってきます。
それでは、今回1巻を読んでみての、あらすじ感想と考察をやっていきます。
読むまで内容は絶対知りたくない!という方はブラウザバック推奨です。

登場人物

まずは登場人物から解説していきます。
若白髪に、額の三日月型の傷が特徴的な少年。
罪人の島で公儀首切り役を任されていて、「斬聖イサギ」と呼ばれている。
首を切る瞬間相手の記憶を見ることができる「サトリ」の能力を持つ。
国の英雄だが、政治の争いごとに巻き込まれたため、島流しになった。
剣の達人であり、イサギに稽古をつけてくれている。
そして斬首刑の日を迎えるが…
タツナミの息子。
イサギに合うために陵獄島(りょうごくとう)を訪れる。
舞台背景

舞台は日本の武士の時代をイメージしていて、さらに竜が空を飛ぶ空想の世界。
罪人の島(陵獄島)
陵獄島(りょうごくとう)は、流刑地であり処刑場の島。
中央に活火山があり、竜が近づかない島。
処刑の島という得体の知らないところから、本土の人間からは、忌み嫌われており、「悪いことをすると陵獄島に送り込まれるよ」と子ども脅すことにも使われている。
イサギは島の温泉を気に入っている。
竜
すべてを超越した生き物。
風を操ることができて、天候や四季に深く関わる存在。
竜は死ぬと墜落し、大災害が起きる。
タツナミは100年以内に、全て竜が落ちると主張していた。
イサギが島を離れたとき出会った最初の竜は、坤碧丹扇大神(こんのへきたんせんのおおかみ)。
1巻あらすじ

各話のあらすじを紹介していますが、それぞれ結末は封印してあります。
気になる方は、ぜひコミックを購読してください。
第1話 罪人の島
罪人の島、陵獄島(りょうごくとう)から物語は、はじまります。
ここに集められた罪人たちは、日取りが決まると首打の刑に処されます。
首打の達人である櫛灘(くしなだ)イサギは、国の英雄であるタツナミと出会うことになります。
しばらくはタツナミと有意義な剣の練習を楽しみますが、やがて終わりを告げることに。
第2話 英雄の息子
英雄の息子、チエナミがイサギを訪ねてやってきます。
父タツナミの最後が、自分ではなくイサギだということに納得がいかず、確認するように決闘が開始。
第3話 天気晴朗なれども波高し
チエナミとともに島を離れる決意をしたイサギ。
はじめて乗船した船の中で、竜を目撃することになります。
チエナミはイサギに、竜の存在理由を教えますが、同時にタツナミの主張も知ることになり、ますます謎が深まります。
第4話 天気雨
はじめて降り立った港町の活気に圧倒されるイサギですが、チエナミから今後の動向を聞くことになります。
一行は父の跡を追うため、真実に近づくため、北東に脚を向けます。
途中、チエナミに向けられた刺客に出会い、戦闘がはじまります。
第5話 雨と血繁吹(ちしぶき)
チエナミは、イサギの太刀筋に鮮烈が走ります。
同時に、包帯を外さないイサギの内面を知ることになります。
切り合いの後処理をしていると、二人は重要人物と出会うことになり、物語は次の展開へ。
1巻感想

第1巻を読んだ感想ですが、この国のこと、タツナミのこと、竜のこと、まだまだわからいことが山程ありますが、「これからはじまるんだな」というワクワク感が湧き上がってくる巻でした。
師匠タツナミの最後、息子との出会い、決闘、そして離島っと、あっという間に物語が展開していきます。
とはいえ、その都度、イサギの気持ちに寄り添って描かれるので、読み手の気持ちが置いていかれるようなことはなく、絶妙なバランスです。
ストーリーだけでなく、大事な場面での絵がとても丁寧で美しいので好感が持てます。
特に途中、見開きで描かれる竜は圧巻です。
あまりにも神々しく描かれていて、とても倒すなんて想像ができないです。
というか竜って1匹じゃないんですよね。
すでに1匹はタツナミが倒しているので、まずは竜を探す旅がはじまった、という感じです。
物語は、とても重厚な感じですが、途中軽めのギャグもあり、ほっこりできるのも良いですね。
島を離れて、港町でのシーンは、ようやく一段落という感じでホッとします。
刀による切り合いは、生死を分ける緊張感が伝わってきて、引き込まれる感じもすばらしい。
特に「異世界もの」のゆるいストーリーに慣れている方は、ドキドキが止まらないはず。
今後の展開が楽しみです。
考察ポイント
第1巻ということで気になるポイントが山程あります。それぞれ、独自に考察してみました。
イサギの額の傷はどこでついた?
主人公イサギの額には三日月型の傷があります。
まだ本編では明かされていません。
イサギが体得しているサトリと何かしらの関係があるかもしれません。
イサギがサトリを用いて、竜の首を落としたとき何が見えるのか、かなりおもしくなりそうです。
タツナミが竜を殺した理由
竜を落とす理由は今のところ、天災が起きるからとしか思いつきません。
どうやってその情報を知りえたのか、気になるところです。
国のトップは絶対知っているでしょうね。
竜は何匹いる?
これは物語にも関係してくるでしょうが、天候、四季を操るのであれば少なくとも4体以上。
8体〜12体くらいいそうな予感がします。
なぜ100年後にすべての竜が落ちるのか
一気に寿命が来るとは思えません。何かしら竜よりも上位の存在がいて、天変地異を起こす予定なのかもしれません。
100年後なので、悪意を持った今の人間がいたとしても、生きていないから他の原因かなと思ってます。
謎が多いほうが面白いですね。
考察できることもそうですが、ひとつひとつ解明されていく深堀り展開も人気作品には必須の条件です。
アニメ化がある?

Xなどを見ていると、「アニメ化希望!」なんて声を聞きますが、今のところ予定はなさそうです。
人気作品は特に、アニメでヒットした場合、当然次のシーズンの構想が浮かび上がってきます。
そうなるとコミックは最低でも10巻以上のストックが必要です。
竜送りのイサギは、現在3巻。アニメ化実現までは、まだ数年先だと思っていていいでしょう。
もちろんアニメで見たいという読者は多いはず。
人気も上がってきているだけに、楽しみな作品ではあります。
まとめ

竜送りのイサギは、今後人気が持続していけば、「少年誌の冒険活劇」のビッグタイトルになりそうな作品です。
最近は、西洋的なファンタジー世界のものが多い印象の中、逆にこういう日本的な冒険物は少なく、魅力的に映ります。
紹介した一巻は、まだまだ謎だらけですが、逆に解明されていく楽しさがある作品です。
この記事を読んで、「竜送りのイサギ」が気になった方は、ぜひコミックを読んでください。

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